こんにちは。
クラリネット奏者の藤原です。
皆さん、スケールの練習やってますか?
スケールとは
日本語にすると音階ですね。
特定の音からその1オクターブ上の同名の音まで秩序を持たせて並べたものです。
もっと詳しく説明することも可能ですが、長くなりますし今回の話に直接関わる知識ではないので割愛します。
ドレミファソラシド
のことだとザックリ理解しておいていただければOKです。
音階を使ったヴァリエーション
言葉の意味では音階とはこれのことです。
ハ長調の音階です。
では音階を使ったヴァリエーションとは?
3度の練習と分散和音の練習ですね。
他にも沢山あります。
一般的にスケール練習といえばこれらの様々なヴァリエーションの練習も含まれます。
スケールの本を買ってみよう!
それぞれの楽器用にスケール練習の本が沢山出版されています。
持ってますか?
持っていなければこれを機会に1冊(どれでもいいので)是非買ってみて下さい。
楽器を続けている限り一生使えます。
部活の予算で買ってもらって共用でも良いですね。
本によって載っているヴァリエーションが違います。
Aの本には載っているヴァリエーションがBの本には載っていなかったり、その逆であったり。
AとBの本には載っているのにCの本には載っていなかったり、その逆であったり。
ヴァリエーションの数で選ぶのもよし、値段で選ぶのもよし、楽譜の見やすさで選ぶのもよし、あらゆるヴァリエーションを練習するために複数買うのもよし。
もちろん最終的には沢山やった方が上手になります。
別の機会にそれぞれのスケールの本の特徴をまとめた記事も書こうと思ってます。
スケール練習をやる理由
①運指のパターン
スケールに練習は基本的に曲のフレーズと違い表情の変化やリズムの概念はありません。
いくぶん機械的です。
そんな中で重要になってくるのが指の問題です。
あらゆる調の、あらゆるヴァリエーションのスケール練習をすることで、あらゆるパターンの指の動きを練習することになります。
クラリネットの場合、替え指や指の置き換えをしないと吹けない音の並びが存在しますが、それも全て含まれます。
ここに、ヴァリエーションの豊富さが効いてきます。
表情付けがなく機械的なので、正確さをとにかく追求します。
これによって
思い通りに指を動かせるようになります
②音色や音量の統一
クラリネットに限らず、それぞれの楽器に鳴りやすい音、鳴りにくい音があると思います。
また、明るくなる音、暗くなる音、音程が高い音、音程が低い音など、様々な楽器の都合があると思います。
これらをなるべくフラットにするのにもスケール練習は効果的です。
最初に鳴らした音(上の音階の譜例だとドの音)を良く聞き、音量・音色・音質が変化しないように最後まで吹く。
変化してしまう箇所は息の入れ方を工夫して如何にその変化を小さくできるか研究します。
どのような工夫をしたときに最小限の変化で通過できたかを覚えましょう。
特にクラリネットは楽器の構造上、音域をまたぐ際に音色がガラッと変わりやすいです。
そういう楽器なんです。
ですが、曲を吹いているときにフレーズの途中で音色が急に変わり、また急に戻るなんて不自然は嫌ですよね?
それを解消するのがスケール練習です。
要するにこれによって
意図しない音量や音色の変化を防ぐことができるようになります
③様々なアーティキュレーション
使っているスケール練習の本にアーティキュレーションが書かれていても書かれていなくても、様々なアーティキュレーションでスケール練習をして下さい。
基本は全てスラーの吹き方。
アーティキュレーションを付けると②と同じ現象が起きることがよくあります。
舌きが加わることで息の入れ方に変化が起きているケースです。
全てスラーの時と同じ息の入れ方ができるように意識しましょう。
するとわかりやすいですね。
これによって
アーティキュレーションによってフレーズ感が失われるのを防ぐことができるようになります
まとめ
どうですか?
スケール練習は非常に有益な練習です。
パターンの多様性が重要なので、なるべく沢山の調、なるべく沢山のヴァリエーションを習慣的に練習するようにしてください。
毎日1冊全部やっているとさすがに時間が足りないと思うので、どれくらいの時間をスケール練習に充てるかが難しいですが、スケール練習を普段からしっかりやっていると、曲の練習をした時に曲の練習(譜読み)にかかる時間が減少していることに気づくと思います。
当然です。
だって曲は音階とヴァリエーションの組み合わせでできているのだから。
スケール練習を沢山やって、曲が短期間で吹けるようになれば、残りの時間で「より良く吹けるようになるための練習」ができます。
もしスケール練習をあまりしていない人がいましたら、急がば回れと思ってスケール練習の時間を作って下さい。