Buffet Cramponのクラリネットのラインナップの1つ、TRADITIONの紹介をします。
Buffet Cramponとは?
Buffet Crampon(ビュッフェ・クランポン)200年近い歴史を持つフランスの楽器メーカーです。
世界中でプロの演奏家のみならずアマチュア演奏家にも愛用されており、ベーム式クラリネットのシェアNo.1ではないでしょうか。
【品質の高さ】と【プロフェッショナル・モデルからスチューデント・モデルまでの幅広いラインナップ】、【各機種の個性の強さ】が強みと言えるでしょう。
きっとあなたの条件・好みに合ったモデルがあるはずです。
Buffet CramponのB♭/Aクラリネット
E11
E12F
E13
C13
GALA
R13
RC
TRADITION
PRESTIGE
FESTIVAL
TOSCA
LÉGENDE
DIVINE
BCXXI
青字:スチューデント・モデル 赤字:プロフェッショナル・モデル
(2022.4 現在)
TRADITION
プロフェッショナル・モデル。
2016年に発売され、2019年にマイナーチェンジしたばかりの新しいモデル。
R13系統、RC系統とは更に異なる「第3の内径」を持つモデルです。
GALAの上位機種、LEGENDEの下位機種という位置づけと考えて下さい。
◎管体
アフリカ産最上質グラナディラが使用されています。
Buffet Cramponでは楽器に使用するグラナディラを「アフリカ産グラナディラ」「アフリカ産上質グラナディラ」「アフリカ産最上質グラナディラ」の3つにランク分けをしています。
GALAを除く全てのプロフェッショナル・モデルでは上質グラナディラ以上が使われているのですが、この楽器はその中でも特に良いグラナディラが使用されています。
◎キーとリング
6リング/19キー
Buffet Cramponは全てのクラリネットが6リングです。
キーは19キーと、Buffet Cramponのクラリネットの中では最も多い仕様です。
本来右手の小指で押さえる低音のソ#/ラ♭およびチューニングB♭の上のレ# /ミ♭を左手小指で鳴らすためのキー、低音のファの音程を補正するLow Fコレクションキーの2つのキーを備えています。
洋銀製・銀めっき
Buffet Cramponは全てのクラリネットがこの仕様です。
また、キーの加工方法に冷間鍛造というものがあり、寸法精度が高くなる、表面の仕上がりが綺麗になる、強度が上がるといったメリットがあります。
Buffet Cramponの安価なモデルであるE11などのキーは冷間鍛造ではないのですが、このTRADITIONは冷間鍛造で加工されています。
◎指かけ
調整可能指かけ
機種によって使われている指かけは異なるのですが、Buffet Cramponの全てのクラリネットが調整可能指かけです。
右手親指の位置を自分に合った場所に調整可能です。
また、TRADITIONの指かけにはストラップ用のリングは付いていません。
ストラップを使用する際は対応したアタッチメントとセットで使用しましょう。
◎接合部
Buffet Cramponのクラリネットでは一部の機種で接合部補強リングが採用されており、TRADITIONでも採用されています。
これにより湿気による木材の膨張により楽器が入らない(抜けない)というアクシデントがなくなります。
組み立て時にぶつけて欠けてしまうという事故も防ぐことができますね。
◎バレル
TRADITIONには標準で2本のバレルが付いています。
66mmと65mmのバレルが付属しており、バレルの構造は同じなので基本的には吹奏感や音色には変化はありません。(A管は65mmと64mm)
ピッチの状況に合わせて使い分けましょう。
どんな人にお奨め?
実勢価格は70~80万円程度です。
廉価モデルのGALAと比べると一気に値段が上がりましたね・・・
第3の内径を持つ楽器の音に魅かれる、でもLÉGENDEは高すぎて・・・という人にお奨め。
細く、でもしっかりとした音が特徴です。
最上位機種のLEGENDEは100万円前後でありとてもじゃないけど買えない・・・でも80万円ならなんとか・・・
GALAだとちょっと物足りない・・・
という場合はこちらの楽器を試してみましょう。